「X-MEN ダークフェニックス」公開!X-MENシリーズをサクッと解説&ダークフェニックス所感
インフィニティウォーを観るまで、MCUより圧倒的にX-MEN派でした。
最後のX-MENと言われる「X-MEN ダークフェニックス」の公開を控えた今,「ややこしい」「今さら追いかけるのが大変」などと思われがちな本シリーズを簡単に解説してみたい。
2002年に公開された「X-MEN」からの3作は、鉄の爪と限りなく不死身に近い強靭な肉体を持つミュータント「ウルヴァリン」を主人公に据えた初期三部作。
人類とミュータントの共生に心を砕く「プロフェッサーX」をリーダーとするX-MENチーム(ウルヴァリンはこちら側)と、人類を見限り、ミュータントによる支配世界を目論む、金属を操る「マグニートー」をリーダーとするチームの争いを描きます。
各キャラクターの能力と、その能力を活かして組み立てられた戦闘アクションが魅力で、特にずば抜けて強いプロフェッサーXとマグニートーはめちゃくちゃカッコいいのだけれど、こんなヨボヨボのお年寄りヒーローも珍しい。
世の中的にはヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが人気なようで、単独スピンオフシリーズも登場。
不死身に近い体なので歳を取るのが遅いウルヴァリンは、実は1800年台半ばにはすでに生まれていて、プロフェッサーXより年上なんですね。
子供の頃に起こった悲劇により能力が開眼し、当時は骨が伸びて爪が飛び出していましたが、後に軍の実験台となり最強の金属「アダマンチウム」を注入されたことでさらに強くなり、みんながよく知るウルヴァリンとなりました。
ウルヴァリン強すぎない?となりますが、鋼鉄の骨格を持つことによってマグニートーには全く歯が立たなくなっているのが絶妙です。
そんな、ウルヴァリン誕生ストーリーを描くのが「ウルヴァリン X-MEN ZERO」。
こういったスピンオフものはなかなかうまくいかないものだけれど、この作品はアクションとドラマの塩梅がとても良いし、リアリティラインの引き方も優れていて、その後のシリーズにおける世界観を決定させています。
のちに単独作が生まれる「デッドプール」も登場するし(イメージ全く違いますが)、個人的に最も好きなキャラ「ガンピット」がとにかくイカしてるのでおススメです。
ダークフェニックスで活躍する、若き日の「サイクロップス」も出ます。
こんなこと言うと好きな方には怒られそうですが、続編の「SAMURAI」はパスしても大丈夫。
「LOGAN/ローガン」は、X-MENシリーズのエピローグ的な作品。
とても味わい深くて好きですが、ダークフェニックスの後でも大丈夫だと思います。
で、初期三部作から遡ること40年。
60年代の冷戦時代を舞台に、若き日のプロフェッサーXとマグニートーの関係、X-MEN誕生を描くのが「X-MEN ファーストジェネレーション」。
この1作で、スターウォーズにおけるepi1~3のような役割を担います。
個人的にはシリーズ最高傑作です。
ジェームス・マカヴォイもとても良いですが、マグニートー役のマイケル・ファスベンダーの存在感、大物感がとにかく圧倒的。
以降、ダークフェニックスまで続く新シリーズで重要な存在になるミュータント「ミスティーク」を、ジェニファー・ローレンスが演じているのも大きな魅力です。
では、新シリーズの最終話となるダークフェニックスは、初期三部作につながるラストなのか?
それがそうとも限らないのが、X-MEN シリーズをややこしそうにしているところ。
原因は、次の「フューチャー&パスト」です。
この作品はタイトルの通り未来と過去を行き来する物語で、ベースの時代は初期三部作の2020年代。
ミュータント絶滅の危機を救うため、ウルヴァリンが過去のプロフェッサーXたちの元へタイムトラベルします。
この行為により、マーベル作品特有の時間解釈「別の世界線」が生まれ、新シリーズは初期三部作とは別の未来を歩むこととなりました。
こう書くと罪深い作品のような印象になってしまいますが、練られたシナリオや様々なミュータントたちの能力を活かした戦闘、何より新旧のプロフェッサーとマグニートーが1度に拝める、X-MEN の魅力が最も詰まった作品と言えます。
ダークフェニックスは「ゲーム・オブ・スローンズ」のソフィー・ターナーが主演ということでも話題ですが、フューチャー&パストにもピーター・ディンクレジが重要な役どころで出演していますね(そういえばインフィニティーウォーにも出てる)。
そして、別の世界線となった新シリーズの次の作品が「アポカリプス」。
最初のミュータント・アポカリプスとX-MENたちの戦いを描きます。
ここでもマグニートーことファスベンダーの魅力が炸裂で、マグニートーの単独スピンオフ作品と言っても差し支えない印象です。
フューチャー&パストからダークフェニックスまで登場する、超速ミュータント「クイックシルバー」も、「エイジ・オブ・ウルトロン」の彼とはまた違って魅力的です。
フェニックスことジーンの力もこの作品で開眼して、最新作に繋がるわけですね。
先日ダークフェニックスを観終えた立場としては、これまでの流れを全く何も知らない状態では楽しむのはなかなか難しいように思いますが、前述の通り初期三部作とは別の世界線となっているため、そこまで遡って視聴する必要はないかもしれません。
しかしながら、ファーストジェネレーション以降の新シリーズをしっかり楽しむには、やっぱり初期三部作を知っている方が良いのも事実。
判断に迷うところですね。
もし僕がアドバイスを求められたら、初期三部作をテレビなどで観ていてなんとなくキャラクターを知っているのであれば、新シリーズを観ておけば問題ないと答えるかなあ。
どちらかと言えば、デッドプールは全部見ておいたほうが楽しいですね。
もし僕がアドバイスを求められたら、初期三部作をテレビなどで観ていてなんとなくキャラクターを知っているのであれば、新シリーズを観ておけば問題ないと答えるかなあ。
どちらかといえば、デッドプールを楽しむなら全部見ておくと良いですね。
X-MENは、望まない力を得てしまい苦悩する「弱者(マイノリティー)」の物語。
普通でありたいと願い続けながらも叶わず、世間から差別を受けてしまうことで、否応無く人類の敵になってしまうという悲しみを背景にもつヴィランと、同じ立場のミュータントとして、その悲しみをわかりすぎるほどに理解しながらも、希望を失わずに強く生きようと戦い続けるヒーローたち。
十分に理解し合いながらも、反目せざるを得ない世界の遣る瀬無さ。
他のヒーロー作品とは根本が違います。
その葛藤と哀愁を抱えたキャラクターたちこそが本シリーズの最大の魅力であり、そういう意味ではアポカリプトは「らしくない」キャラクターでした。
あまりに圧倒的すぎて自分でもコントロールできない力を得てしまったダークフェニックスこそはその際たる存在で、シリーズのラストを飾るにふさわしいキャラクターだったのでしょう。
#最後のX-MEN #X-MENダークフェニックス
発信力はコンテンツ力、赤磐市のUIターン促進プロジェクト
岡山県赤磐市のUIターン促進施策「あかいわに戻ろうプロジェクト」のひとつ、情報発信サイト「おかえり あかいわ」の企画制作を担当しました。
赤磐市は、移住先として大人気の岡山県南西部、岡山市の隣に位置する街です。岡山と言えば桃ですが、赤磐市も桃やぶどうなどフルーツの生産が盛んで、公式キャラクターの「あかいわももちゃん」や桃柄にペイントしたガスタンクなど、桃推しに迷いはありません。ちなみにこれまで三度訪問しましたが、すべて時期外れで桃を食べる機会にはまだ恵まれていません。
日本中の地方都市で最重要課題とされる人口減少の歯止めを、「まずは出身者やゆかりの人たちとのつながり作りから始めよう」というのが、このプロジェクトのコンセプト。その情報発信と、プロジェクトのサポーターとなる会員の募集を担うwebサイトを制作するのが今回の業務です。
赤磐市の情報は、すでに存在する市や観光協会のサイトにもまとめられておりますので、それらとは違った形での情報発信をしながら、会員を獲得する必要があります。これはなかなかです。
サイトのコンセプトやデザイン・タイトル・構成がおおよそ決まっていた状態での参加だったのですが、個々の独立した赤磐情報が集まったサイトでは、すでに存在するサイトとの差異も出しにくいし、目的を果たしにくいのではと思いました。赤磐出身者はもちろん、赤磐市とまだ関係のない多くの人にもどんどんアプローチしていく、別のベクトルが必要だと。
そこで、赤磐市の情報を「ストーリー性のある記事コンテンツ」として発信することをご提案しました。例のごとく「なかなかこれといった魅力がなくて…」というお話を伺いましたが、それをコンテンツの力で解消するのが腕の見せ所です。当初予定はしていませんでしたが動画ではない分負担は少ないし、これがうまくいって、将来的に外注すること無く記事を作る体制を整えられれば、赤磐市にとっても大きな負担無く継続が可能です。
何より、市の方々や市民の皆さんみずからが、自分の街の魅力を見つけ発信することは、街の活性化に最も大切な要素のひとつであり、最終的には「あかいわに戻ろう」にもつながるはずだと思いました。
記事の制作にあたっては、赤磐市にとって前例のないクリエイティブを本当に遠慮なくぶつけてしまいましたが、ご担当の方々にもご理解とご賛同をいただき、現場では非常に熱心で粘り強いご支援・ご調整をいただいたおかげで、とても楽しいモノを用意することが出来たと思います。
自治体職員の方は本当にお忙しいのですが、何度も長い時間skypeでのミーティングにお付き合いいただき、イメージの共有が出来たのがとても大きかったと思います。スタート時は3つほどでライターも偏りのあるコンテンツですが、今後もいくつかお手伝いさせていただく予定です。
ちなみに協力してもらっているライターですが、今花盛りのWEBライター業界とは違う形にしたかったというのと、たまたま良さそうな人材が近くにいたということで、私の20年来の友人であり元お笑い芸人の男と、映画「珍遊記」がきっかけで親しくなった女優さん(お楽しみに)にお願いしてみました。2人ともそれぞれ、「芸人」「女優」というベースを持っている上での取材だからだと思いますが、想像以上に素晴らしい個性を発揮してくれたと思います。
この案件は、立ち上げよりもこの先が本当に大事な部分なので、将来的な「自分たちによる発信」の体制作りも出来る限りお手伝いしたいと思てます(会社には理解してもらおうと思ってます…)。
ネタの見つけ方、記事構成、写真の撮り方などはもちろん一朝一夕ではありませんが、ちょっとしたコツで大きな違いが出ることは間違いありませんし、微力ながらお役に立てればと。
それにしても、こういう仕事でお会いする方々は、例外無く立派な方々ばかりなので、いつもたくさんの刺激をいただきます。バイタリティ溢れる方ばかりで、「地方が元気が無い」とか一体何処の話なんだろうと。地元の桃にも絶対の自信を持っていらっしゃって、とにかく何処よりも美味しいというお話だけはお腹いっぱい聞いたので、次は実際に食べたいです。
【概要まとめ】
「おかえり あかいわ」WEBサイト制作
記事コンテンツ制作
アプリ制作
CD・撮影:大橋隆昭
イラスト:鈴木豆
D:DLEデザイン室
制作プロデューサー:功刀卓
WEB制作協力:バイタリフィ
アプリ制作:唐志銘
AE&PM:柏木将貴
習志野に、住んでみソラシド♪
千葉県習志野市「移住定住促進PR事業」のポスタークリエイティブを担当いたしました。
少子高齢化、人口減少が進む日本の、ほとんどの自治体で今一番の課題としてあげられるのが「移住・定住促進」。その中でも特に求められるのが、子育て世代を中心とした若い世代の移住定住です。国が提唱する「地方創生」「一億総活躍社会」の実現や、財源確保の観点からもそれは必然でそれこそ日本全国で求められているわけですが、人口というパイは決まっているので、隣町同士で「はないちもんめ」的な、住人の仁義なき奪い合いになっているわけです。
日本のあらゆる都市にはそれぞれの特徴があり、その特徴を「魅力」と感じられれば人はそこに住み、根をおろし、風とともに生き、生活を営みます。ですがもちろん、私たちがその魅力自体を直接造ることができるわけではないので、魅力を探し、広告の形にしてお届けすることが今回のミッションです。
これまで「習志野」という場所に対しての私の知識は、「名前は聞いたことがある」という程度で、何か特別なイメージを持ったことはありませんでした。「津田沼」が習志野市だということも初めて認識した、というレベルです。住みたい街になるにはブランドイメージが非常に重要ですから、私のようなほとんどイメージを持たない人たちに「いかに良いイメージを持ってもらうか」を今回の目的としました。
都内に通勤する子育て世代をターゲットにするということで、東京都内のターミナル駅に掲載することにしました(同時期に弊社キャラクターとのコラボ映像を京浜東北線でも放映し、印象値を高めます)。ということで、いかに目に留まるかも重要な課題です。そんな中、街を歩き回ったり、資料を調べたり、担当の方のお話を伺っている中で、「これと言って特徴が無い」という言葉を耳にしました。これは実に多くの自治体の方から聞かれる言葉です。もちろん謙遜もあるでしょうが、これはほとんどが「身近すぎて気付いていない」または「当たり前のことと思ってしまっている」のが原因だと思います。が、人が住んでいる以上、そこに魅力が無いわけはありません。
案の定、少し粘っただけで「子どもの教育にはかなり力を入れている」ということが分かりました。これはとても重要なファクターです。なんと言ってもターゲットは「子育て世代」なのですから、ドンピシャです。私自身がまさにこの子育て世代なのですが、実のところ本音を言えば「子どもは勝手にまっすぐ育ってほしいな」と常々感じていまして、それを街が担ってくれるとしたらこんなに幸せなことはありません。ただし他にも教育に力を入れている地域は数多く存在しますので、習志野だけの魅力として表現できるか?というのが大きな壁でした。
そのようなイメージを、今回ディレクションとコピーを担当した佐藤くんに伝えたところ、彼が注目したのが習志野の「習」と「志」の文字です。まさに教育をイメージさせる感じがふたつも市の名前に入っていたんです。自治体のブランドイメージ向上には、その地名自体の認知度向上もとても大切です。習志野という、やたら字面が固い名前を、なんとかうまく活用できればとも考えていましたので、一石二鳥でした。
DLEは「キャラクターソリューション」を得意とする会社です。習志野市には、すでに認知度のある「ナラシド♪」という立派なキャラクターがいました。ポスターを目立たせるため、彼をビジュアルの中に取り込むことは当初から決めていましたが、佐藤くんはさらにナラシド♪のキラキラした瞳に「まっすぐに成長する子どもたち」を見たのか、子どもたちの顔にナラシド♪の目を合成するというアイデアを提案してきました。
ポスターとしての目立ち具合が格段にアップするだけでなく、コアメッセージの「習う志」を強く表現する、とてもステキなアイデアでした。採用していただいた習志野市の方々にも感謝です。こうして習志野市内の小学校をお借りしての撮影を経て、ひとつめのビジュアルが完成しました。
ところで今回は、自主提案により二種類のビジュアルを採用いただきました。もうひとつ、強い訴求ポイントがあると感じたからです。
先ほども述べた通り、私は習志野市のことはほとんど知りませんでしたが、津田沼という地名は総武線の行き先として良く見かけるので知っていました。名前は。
結婚当初(私の話です)、田園都市線の青葉台というところに住んでいたのですが、渋谷方面へ向かう上り列車に乗ると、だいたい「押上行き」でした。当時私は押上という場所を知らず、なぜか千葉県内の地名だと思い込んでいて、「この電車は千葉までつながっているのか」と勘違いしていました。
東京のど真ん中と言っても良い場所を、なぜ千葉だと思い込んでいたのだろうと今になって考えてみると、「終点=遠い」というイメージを持っているからだと気付きました。つまり、電車の行き先として表示されることは、遠い場所だと思われる可能性があるということです。
同じようなイメージを津田沼にも持っていました、遠いんだろうなと。しかしいざ行ってみると案外近く、実際東京まで28分しかかかりませんでした。距離にするとおおよそ30km。西東京だと国分寺辺りと同じ距離なのですが、これはまったくの通勤圏、いやどちらかと言えば近い部類に入ります。にもかかわらず東京都下に比べて地価は低く、さらには「津田沼戦争」と言われるくらい商業施設が乱立するエリア。誤解というのは恐ろしいモノです。
ということで、リサーチを始めてすぐ感じた「近いなー」という感想を、ほとんどそのまま表現することにしました。東京のベッドタウンNo.1を意識して。やはり目立つことを重視してナラシド♪を起用し、とにかく東京に「近い」という表現に特化しました。頭の音符を構図内に納めるのに苦労しましたが、撮影の岩本さんにうまく納めていただきました。プレゼンの時、市の担当者の方がポロッと「これもいいですよねー」とおっしゃっていたのが、とてもうれしかったのを覚えています。
ということで、この二種類のポスターは品川駅と東京駅に掲載中。弊社コンテンツ「ぱんきす」とナラシド♪のコラボ映像が同時期に京浜東北線のトレインチャンネルで流れていますので、見かけた際はよろしくお願い致します。(アニメ「ぱんきす!2次元」のEDテーマとして、テレビ朝日「MUSIC LAUNCHER」内でも放送)
習志野市は都心に近くて買い物にも不自由しないのに、とても静かで安心できる住環境が整っていました 。そして何よりも、感動のパン屋「ピーターパン」の存在感!このお店が近くにあるというだけでも、移住の価値があると思います!
【PR概要まとめ】
B0・B1ポスター掲載:品川駅・東京駅(共に一週間)
:テレビ朝日「MUSIC LAUNCHER」内
CD:大橋隆昭
AD&C:佐藤塁
D:国安加奈、高砂航
撮影:岩本真
P:後藤阿梨紗
AE&PM:濱口真衣